#3「まだストイックにドラム叩いてるんですか?」

ストイックにドラム叩くの。辞めません?

 

【今回の対象ドラマー:アマチュアドラマー・エンジョイドラマー】

このシリーズではサラリーマンとして生きながら、プロドラマーとして活動している「つじかずや」のドラムメソッドを公開したいと思います。

「つじかずやのドラムが上手くならないメソッド(仮題)」

今回は3回目。具体的なメソッドの前に、「つじメソッドを行う為のマインド(精神)・考え方」を理解してもらう事を重要視しています。

具体的なメソッドは後に出てきますので、焦らず待って頂ければと思います。

っというか、この「マインド・考え方」をある程度理解すれば、多分、人によっては一気に覚醒するかもしれません。

今回は「自分を認めてあげること」がテーマです。

▼前回の記事

ストイックにドラム叩くの。辞ません?

ストイックとは、自身を厳しく律し、禁欲的に己を持する、という意味のこと。
ストイックには「ストイックな生活」という使用例もある。ストイックな生活は、理想や目標のために様々な欲望を捨て、厳しく身を律し、自身を高めることを第一に考える生活を表す。

ドラムで言えば、こんな話をよく聞きます。

つじ
うわぁー!!めっちゃ練習したのに、あの曲のあのフレーズ。ちょっと間違えたぁぁ!!
※便宜上、つじを出してます。団子は好きですが、こんな事思いません。

ハムちゃん
ちょっと失敗したかもしれないけど、あんまり失敗したの分からなかったよ?

つじ
しかもちょっと走ったし・・・完全に失敗だわーー。ご褒美の団子はお預けだな・・・。

うそやん。
じゃぁ、かずやんの団子はうそやん。が食べるだな♪

つじ
クラッシュシンバル叩く所、1箇所叩けなかったし。あー。マジ俺は下手だなぁーー。明日から18時間12分練習するわ!

ハムちゃん
ええ・・・・。そんな分からなかったけど・・・。とりあえず、団子食べなよ。

これはかなり極端な話ですが、ドラム講師をしていると上記の様な会話を耳にしますし、実際に生徒さまから言われる事もあります。

その度に思うのです。

ストイックにドラム叩くの。辞めません?

た自分を認める

・はじめてのライブ演奏だった。
・発表会での演奏だった。
・プロポーズするための演奏だった。

確かに今までたくさんの時間を掛けて練習してきたので、失敗するよりも成功した方が良いでしょう。

その気持ちは痛いほど分かります。私もそうでしたから。

しかし、失敗した事を列挙するより先にやる事があります。それは。

「叩ききった自分を認めてあげる事」

「なんだよ、精神論かよ。」

っと思うかもしれませんが、そこに至るまでの考え方にポイントがあります。

認める為に自己分析をする

例えば、Aという曲を1ヶ月間練習するとします。

1ヶ月前と1ヶ月後。なにが出来る様になりましたか?

例えば。

・1ヶ月前はテンポについていけなかったが、1ヶ月後はなんとか通せる様になった。
・フィルインはほとんど出来なかったけど、原曲通りではないけど、とりあえず叩ける様になった。
・テンポが速くなったり、遅くなったりしてたけど、そんなにズレることなく叩ける様になった。

「出来ない事、出来なかった事」にばかり目が行きます。

しかし、「出来た事・出来る様になった事」も同じ様にたくさんあるはずです。

厳しい事を言う様ですが、出来る様になった事がスラスラ言えないと言うことは。

「自己分析が足りない」

と言わざるを得ない。

プロドラマーや何かのプロが、インタビューなんかでこんな事を言います。

「まだ理想に遠い。もっと高みを目指したいです。」

よく聞くだろ!厳しい環境の中で自己を高めてる人もいる!

っと言われそうですが、それが出来る人はそれでもいいですし、それが全ての考えかは分かりません。

問題は、あなたがその考えでドラムが上達してますか?

なのです。

それを何年も繰り返しているのであれば、苦しいでしょ?

アマチュア・エンジョイほど自分に厳しい

ドラム以外の世界からも学びはあります。

私の大好きなゴルフ動画から。
(6分40秒からご覧ください)
動画はこちらから!

中井学・芹澤信雄の両プロゴルファーの話を聞いて欲しいです。

(中井氏)「アマチュアの方はミスに対する寛容性が低いです。」
(芹澤氏)「下手なのに。完璧求めすぎ。」
(芹澤氏)「プロでも1ラウンドで2,3回しか良いショットって打てないんだよ。」
(中井氏)「何万、何十万発と練習しているプロが許してるのに、アマチュアはミスに対して厳しすぎる。」

まぁ、ゴルフとドラム(音楽)を一緒に考えるのは厳しいですが、シビアに考えるのはプロになってからで十分です。

上達を望むのであれば、出来ない事と同じくらい出来る様になった事を把握する。

これを徹底的にやってください。

単純にモチベーションがあがりますが、それだけではないです。

出来る様になった事を理解するという事は、それだけ自分のプレイを観察するという事です。

自分の演奏は何が出来る(良い部分・強み)を把握していないのであれば、出来ない事・弱い部分だけが、プレイを支配します。

出来る部分が分かっているから、弱い部分が分かるはずです。

つじ
ふっ・・・。まだ俺の理想には出来ない事が多すぎるぜ。

うそやん。
言いたいだけなんだな♪さっきから団子ばっか食べてるだな♪

ストイック=減点けではない。

ドラムは周回プレイみたいなものです。

同じ曲を演奏するにも、1年前と1年後では変わっているはずです。
※もちろん、練習を続けている前提ですが。

この時、自分を認めるクセが付いていると。

「あー。1年前はこれが出来なかったけど、今は多少出来る様になってきたな。」

っと思うのです。

もちろん、まだ出来ない事も発見すると思いますが、つじメソッドで大事にしたいのは。

出来る事と出来ない事は常にセットで考えておくのです。

ストイックに減点式の様に自分のプレイを見るだけでなく、出来る様になった自分を認めてください。

ストイック=出来ない事だけを考える。

という考え方はもう辞めて良いんじゃないですか?

稀にこの考えでメキメキ上達する人もいますが、ハッキリ言って変態です。それは。

伸び悩んでる人は、一度自分の演奏の出来る事(良い部分・強み)を考えてください。

やってみると難しいと感じる人も多いと思います。

良いんです、なんでも。

・音を大きく叩くのなら、任せてくれよな!(Aさん・19歳男性・趣味:パンケーキ屋さんを探す事)
・繊細な音を出すのなら、私の出番ね!(Bさん・24歳女性・趣味:寺巡り)
・若者には負けん!曲に合わせたドラミングならワシが一番出来るのじゃ!(Cさん・98歳男性・趣味:サーフィン)
・楽器のマニアックな知識なら・・・私の出番の様ね。(Dさん・31歳女性・趣味:体を鍛えること)

出来る事、強みをどうやって自分の演奏に活かすか。

ここを考えないのであれば、上手い(個人の好み)に到達するのは難しいです。

自分の強みと真逆が上手い(個人の好み)の人であっても、出来る事を把握する事で、ハッキリと何が足りないのかが分かるはずです。

つじ
300ヤード飛ばして、繊細で豪快なドラミングが出来るようになって、スリムな体型になって、いくら団子食べても胃もたれしないドラマーになりたい!

うそやん。
てんこ盛りすぎて、何言ってるか分からないんだな♪

リカリー力の大切さ

師匠や、大先輩と演奏してきました。痺れる様な経験をさせて頂きました。

そんな師匠や大先輩と演奏する時、ミスする事もあります。

しかし、自分を認めるというクセが付くと、思わぬ副産物もあります。

それは「リカバリー力(りょく)」の向上です。

出来なかった事を考えていると、プレイをしている時にも。

「あ・・・。フレーズ間違えたやんけ。やば。(出来ない事)」

っと考える思考パターンが働きやすくなります。

認めてあげるクセが付くと。

「フレーズ失敗したけど(出来なかった事)、周りの音をちゃんと聴けてる。(出来た事)」

っと自己分析が出来ます。

ミスをしても、立て直せるか。これがリカバリー力です。

両方の考え方があるから、コレが出来ない。じゃあ、それをしなければ良いのだ。

っと、考えられたりします。

「それって経験ってことじゃないの?」

確かにそうです。その経験の中身が重要なのです。

・出来ないと思う事だけを見続ける。
・出来る事、出来ない事を両方認める。

貴殿はどちらを選びますか?

お好きな方を選んでください。

アスリートやプロミュージシャンが、とてもストイックに自分を見つめてるという話を聞く事があります。

いきなりそこに行く必要はありません。

叩けた自分を認める。その上で、次の課題に取り組んでいく。

これが、つじメソッドの考え方です。

まとめ

精神論みたいなものと思われますが、実は自分を認めるというのは、それはそれでシビアです。

出来る様になったと思う事は、精神論とかではなく、事実です。

いや。俺はそうは思わないね!

っと思う方もいるでしょう。
あくまでも「つじメソッド」ですから、貴殿が思う考えがあれば、どうぞ発表して頂ければと思います。

それでは、次回は来週の金曜になります。

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